フリーランスの方必見!源泉徴収の基本知識【川崎市の会計士事務所 馬渕竜太公認会計士事務所】
ホームページをご覧いただきありがとうございます。川崎市を拠点に活動しております、公認会計士・税理士の馬渕です。
4月までは2020年度の確定申告のピークで大忙しでしたが、今回その中でフリーランスで活躍するお客様から頂きました質問の内容を記載させていただきます。テーマは、「源泉徴収ってどういう風に請求すればいいの?」というものになります。
■フリーランスの源泉徴収とは?
まず源泉徴収とは、「所得税の前払」として、給与の支払を行う会社や報酬等を支払う得意先側に一部預かってもらうものになります。よく、会社員の方が給与明細に出てくる所得税の項目が給与支給額から差し引かれていますが、まさにそれが源泉徴収されているものになります。
では、フリーランスの源泉徴収とはどのように行われるのでしょうか。実は、個人で事業を行っているフリーランスの場合は、以下に該当する場合に源泉徴収の対象となりますので、注意が必要です。(意外と項目が多いです。)
①原稿料や講演料としてもらう報酬の場合
②特定の資格を持つ人などに支払う報酬(弁護士、公認会計士、司法書士等)
③社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
④プロスポーツ選手、モデルや外交官等に支払う報酬
⑤映画、演劇その他芸(音楽、舞踊、漫才等)、テレビジョン等の出演等の報酬等
⑥役務提供を約束することにより一時的に支払う契約金(プロ野球選手の契約金等)
⑦広告宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金
■源泉徴収の計算ってどうすればよいの?
では、源泉徴収の対象となった場合、その金額はどのように計算すればよいのでしょうか。これは受け取った報酬等の金額に対して、以下の税率を掛け合わせて算出された金額を源泉徴収してもらうことになります。イメージとしては、報酬等の金額が100万円を超える場合は、超えた分から税率が倍になるという認識になります。
【報酬等の金額が100万円以下】報酬等の金額×10.21%
【報酬等の金額が100万円超】(報酬等の金額-100万円)×20.42%+102,100円
なお、ここで注意点が2点あります。一つ目は、報酬等の金額について、消費税は税込か税抜かという点です。これは、消費税は税込とするのが原則であり、したがって税込の報酬等の金額に上記税率を掛け合わせて算出されます。但し、フリーランス側で発行する請求書の記載として、報酬等の金額と消費税等の金額が明確に区分されている場合は、消費税を除いた税抜で源泉徴収の計算をしても良いこととなっております。
注意点の二つ目は、報酬等以外の項目(謝礼、研究費、取材費、交通費等の名目で支払われるもの)については、原則としてそれらを合算した金額が源泉徴収の対象になります。よく、「交通費は立替だから、源泉徴収の対象に含めなくてよいのでは?」というご質問を頂きますが、原則源泉徴収の対象になりますので、特に留意が必要です。但し、請求先が通常必要な範囲内の交通費や宿泊費等を交通機関や宿泊先へ直接支払っている場合では、立替とみなされますので、源泉徴収の対象に含めなくてもよいです。
以上、源泉徴収についての簡単な説明になりますが、いかがでしたでしょうか?フリーランスとして活動すると今回の源泉徴収をはじめ、税務面で色々な問題にぶつかることもあるかと思います。
当会計事務所では川崎市を拠点に個人の確定申告書作成をサポートさせていただいております。日々の些細な税務相談は勿論、個人事業における各種決算や税務に関するご相談があればいつでもお問い合わせ下さい。
NEW
-
query_builder 2021/06/26
-
有形固定資産の計上ルールについて【川崎市の会計士事務所 馬渕竜太公認会計士事務所】
query_builder 2021/06/19 -
交際費を理解して正しく節税するためには?【川崎市の会計士事務所 馬渕竜太公認会計士事務所】
query_builder 2021/06/12 -
消費税の課税事業者の判定について【川崎市の会計士事務所 馬渕竜太公認会計士事務所】
query_builder 2021/06/05 -
フリーランスの方必見!源泉徴収の基本知識【川崎市の会計士事務所 馬渕竜太公認会計士事務所】
query_builder 2021/05/22